赤ちゃんの口に虫歯菌が多く入ってしまうのを防ぐ Summer 2003 - 1


赤ちゃんの口の中には生まれた後にバクテリアが入って棲みこんでいくことが知られています。そしてこのバクテリアの種類がどういうものかによって虫歯になり易いかなり難いかが決まってしまいます。ということは生後に赤ちゃんの口の中に何が入っていくかがとても大事なことになります。

一番あかちゃんと触れているのはお母さんなのでお母さんの口の中のバクテリアが赤ちゃんの口の中に入るという事が特に起こります。そこでお母さんに気をつけていただきたい事があります。当たり前のようですが、お母さんが自分の口の中を出来るだけきれいにしておくという事です。お母さんの口の中から赤ちゃんにバクテリアがうつるのだとするとお母さんの口の中がきれいであればあるほど虫歯菌が赤ちゃんの口にうつり難いと言う事になります。事実上お母さんが赤ちゃんに触れないということは不可能に近いので日常の歯磨きとフロスを頑張ってして下さい。定期的な歯医者さんでの歯のクリーニングも是非お勧めいたします。虫歯があれば妊娠前に治しておくこともお勧めです。

しかし、もしお母さんの口の中に虫歯がたくさんあったり、あまり口の中の掃除もなぜかあまりできていなかったりした場合気をつけて頂きたいことがあります。それは、お母さんの口で触ったものを赤ちゃんの口にそのまま入れる事をできるだけ避けて頂きたいという事です。お母さんの使った歯ブラシまたお母さんが哺乳瓶またはスプーンなどを口にくわえそれを赤ちゃんの口の中に入れてしまうと、お母さんの口の中の虫歯のバイキンが赤ちゃんにうつってしまいます。そしてお母さんの口の中に虫歯の元となるバイキンが多ければ多いほどその危険性が高くなります。

実際同じ事がお母さんだけではなく赤ちゃんに接している人誰にでもあてはまります。ですから、一番気をつけて頂きたいのはお母さんですがお父さん、お兄さん、お姉さん、家族、親戚、友達皆揃って気をつけて下さい。赤ちゃんの口の中には歯がまだ見えていないときからバクテリアは棲む事ができるので歯が生えていないから大丈夫とは思わないで下さい。実際どこからかお子さんの口の中にバイキンは入っていくのですが、色々なバクテリアが口の中に入り、ある程度口の中におちついてしまいますと簡単にはそのバクテリアを追い出せなくなるので、最初にどういうバクテリアがどれだけ口の中に入っていくかと言う事がとても大事なのです。

キシリトールで虫歯予防

もう一つお母さん、いや誰でも出来る事があります。それはキシリトール(Xylitol)入りのガムを噛むと言う事です。キシリトールは甘味料の一種で、〝しらかば″(白樺)や〝かし″(樫)から採れ、キシリトール入りのガムは日本でもアメリカでも普通に市販されています。このキシリトールには虫歯菌の代表といえるミュータンス菌を減らす作用があります。 ふつう虫歯菌は糖分を摂って酸をつくり、この酸が歯を溶かしていくのですが、ミュータンス菌はキシリトールを糖分として摂ってしまい、しかし酸をつくれずそのまま死んでしまうと言う事が分かっています。依ってキシリトール入りのガムをふんだんに使っているとお母さんの口の中のミュータンス菌を減らし赤ちゃんにミュータンス菌がうつる可能性を減らすと言う事になります。ガムを噛むと言う事は唾液を沢山出すと言う事でもあり、唾液には殺菌作用また菌を流してくれるという作用があるので食後に糖分の入っていないガムを噛むと言う事だけでも虫歯予防につながり、そのガムにキシリトールが入っていればもっと良いといえます。

 

 

 

 

 
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