親知らず September 2007


親知らずは20歳前後に顎の一番奥に生えてくる第三臼歯という歯です。昔は人生50年と言われ、20歳頃には親が亡くなっていた事が多かったので親知らずと呼ばれていると言われています。親が子供の歯への関心が薄くなった頃に知らないうちに生えてくるという事から親知らずと呼ばれているという説もあります。英語ではWisdom Toothと言い、これは賢くなってから生えてくる歯だからと言われています。よく患者さんに親知らずは抜くべきなのかと聞かれます。そこで今回は親知らずについて書かせて頂きます。

いろいろな場合を考えてみますと親知らずを抜かないといけない可能性は5分5分だと言えます。通常親知らずは生えてくる場所が無いため、不完全に生えたり、横向きになってしまっていたりする事が多い歯です。これは現代の食生活がだんだん顎を小さくしているからだと考えられています。しかも一番奥の歯なので歯ブラシも届きにくくきれいにしにくい所でもあります。ですから歯槽膿漏や虫歯になりやすい歯ではあります。親知らずの痛みというのはばい菌が歯と歯茎の間に入ってしまって腫れてしまい起こる事が多いです。よって親知らずは不完全に生えていてこれ以上はきちんと生えてくる事が無い場合は抜く必要性があります。また歯茎の中に完全に入っているが横になっていて前どなりの歯との間に外からばい菌がはいれる隙間を作ってしまっている場合も抜く必要性があります。

逆に抜かなくて済む場合というのは2つあります。1つは完全にまっすぐ親知らずが皆生えていて虫歯や歯槽膿漏になっていない場合です。そしてもう1つは完全に親知らずが骨の中に埋まっていて外には出て来ないであろうという場合です。どちらも問題が後に起こる可能性を持ってはいます。親知らずがきちんと生えそろっていたとしても掃除がしにくい事によって虫歯や歯槽膿漏になってしまった場合、抜くか抜かないで治療をするかという判断が必要になります。また骨の中に埋まっていたとしてもその中で問題が起こる可能性もまれなのですがあります。また後に動いて生えてくる可能性もあります。ですが、一番親知らずを抜かないといけない状態というのは不完全に生えていたり横になって隣の歯との間に隙間を作ってしまった時です。

たまに親知らずが前にある歯を押していて歯が動いて前歯がまっすぐで無くなってきてしまったとおっしゃる方がおられます。確かに親知らずが押しているという事は考えられるのですが、実際は親知らずが無くても歯には前に傾きたがる性質があるのです。よって親知らずがあっても無くても歳をとってくると前歯、そして特に下の前歯、がかさなっていく場合があります。

やはり一番大事なのは歯医者さんでレントゲンを撮りチェックをして親知らずはどうするかを判断する事です。痛みがなくても歯周病や虫歯になっている場合があるので腫れたり痛くなったりする前に処置をする事はお勧めです。当医院では抜く事が出来れば私が抜いていますしもしとても横になっていたり骨の中に変に入っている様であれば良い口腔外科の先生を紹介しています。

 

 

 

 

 
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