甘味料の種類 October 2007


もうすぐハロウィーンです。ハロウィーンはやはり子供がお菓子をたくさんもらえる日です。近頃はお菓子だけでなくいろいろな食品にいろいろな甘味料が入れてあります。そして甘味料には虫歯の素になるものとならないものがあります。しかも食品の原材料の表示を見てみてもとてもわかりずらくなってきています。そこで今回は簡単に甘味料の種類について書かせていただきます。

甘味料は糖質系甘味料と非糖質系甘味料の2つに分けられます。この中で、糖質系甘味料は単糖類、二糖類、糖アルコール、そしてスクロース構造異性体に分けられます。単糖類と二糖類は虫歯の原因になりますが、糖アルコール、スクロース構造異性体、そして非糖質系甘味料は虫歯の原因になりません。単糖類はブドウ糖(glucose),果糖(fructose)等;二糖類は砂糖(sucrose),麦芽糖(maltose),乳糖(lactose)等、皆語尾に日本語では“糖”と付き英語では“ose”と付きます。糖アルコールはソルビトール、マルチトール、そしてキシリトール等日本語でも英語でも大部分は語尾に“トール”と付きます。非糖質系甘味料はステビア、アスパルテーム、サッカリン等です。スクロース構造異性体というのは砂糖(sucrose)を化学的に変化させた物で主にスプレンダ、そしてパラチノース(palatinose)という物があります。スプレンダの本名はスクラロース(sucralose)で“ose”と語尾にあり,つまりスクロース構造異性体は英語では語尾に“ose”とつきますがカロリーは無く虫歯の原因にもなりません。糖アルコールは名前はそうでもアルコールは入っていません。また糖アルコールは消化吸収されにくいので低カロリー食品として利用されています。

また、化学的には異性化糖といわれる液糖があり、これはでんぷんを分解してブドウ糖や果糖にした糖の事を表しています。日本語ではブドウ糖果糖液糖または果糖ブドウ糖液糖と呼ばれています。アメリカで多く使われている high fructose corn syrup はこの異性化糖の一種です。コーンスターチが原材料で大部分が果糖だということです。ちなみに良いのか悪いのかこのでんぷんを分解して単糖類の甘味料にする技術は日本で発明されています。アメリカと日本と両方で研究はされていたのですが、まず開発したのは日本だったのです。そして単糖ですからやはり虫歯の素になります。

糖アルコールは砂糖に比べると甘みが少なくそして非糖質甘味料は甘みがとても多いものです。またみなさんもご存知の様に代用甘味料は味がわずかに砂糖と違います。糖アルコールの中ではキシリトールは砂糖に甘みが近いと考えられています。

虫歯は食物の中の糖分を食事の際、細菌が分解し酸を造りその酸が歯を溶かしてしまう病気といえます。ですから虫歯菌の餌にならない代用甘味料は虫歯予防に役にたつとはいえます。しかし皆安全と考えられてはいるのですが長期間に使用した場合どうなるか、またどれだけの量をとっても良いのかは完全にはわかっていません。また一つの加工食品の中にいろいろな種類の甘味料が入っている事も多く実際は虫歯予防のために代用甘味料だけに頼る事はむずかしいといえます。やはりお菓子はだらだらとたくさん食べずまた歯磨きやフロスで毎日虫歯菌を歯の表面から取り除いてあげることが大事です。

 

 

 

 

 
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