近代食と虫歯 July 2008


7月4日はアメリカの独立記念日です。アメリカの独立宣言の内容はとても理想的でアメリカが良い国になる基礎になっています。アメリカもいろいろな問題をかかげていますが基本的には良い国であると私は考えます。

アメリカまた日本も含めた世界の問題になりますが、西洋化された近代食は糖尿病、心臓血管疾患、また癌などのいろいろな病の原因のひとつになっています。特にアメリカでは昔ながらのとても理に通った食事以外に簡単に食せる加工食品が多くなってしまったため問題が大きくなってしまっています。もう70年ぐらい前にこうなりうる事を言っていた歯医者さんがいますのでその方の事を今回は書かせていただきます。

1939年に発行された“食生活と身体の退化”という本があります。アメリカの歯医者のウェストン プライス先生が書いた本で彼の10年以上にわたる調査の結果が載っています。彼は世界各地の未開種族を訪ね、近代文明に接していない種族と接した種族の健康状態の違いを調べたのです。この本には100枚以上の写真の実例も付いていて、歯医者さんの調査なので虫歯の量がデータとして残っています。このデータには近代文明にほとんどふれておらずその土地の産物を常食としている種族は虫歯の量がゼロに近いのに反し、近代食、つまり輸入食、を多く摂っている種族はその地域によって10倍から70倍まで虫歯の量が多くなってしまっていたと記載されています。しかも歯並びさえも親が良い歯列をしていても、食生活が近代食に変化してしまうと子供たちは悪い歯並びになってしまっているという調査結果も載っています。もちろん他の健康状態も食生活が近代食に変わってしまうと悪化してしまっている事が書かれています。プライス先生はこの調査結果の理由は近代食には糖分が非常に多くしかもいろいろ加工されていて栄養素にも欠けているからだと指摘しています。

もちろんこの種族の方たちには私たちの常にしている毎日の歯磨きの習慣やフッ素入りの歯磨き剤も無かったはずですから、それなりに虫歯が多くなってしまったと考えられます。つまり、近代社会の食生活をしている場合は歯を常に磨く事は欠かせないという事でもあります。アメリカでは食に糖分が多いのですがフッ素の普及と歯の手入れを重んじるという文化が虫歯をある程度少なくしていると考えられます。

また今現代では誰もが加工食品に何が含まれているかに対して敏感になってきていますし自然の新鮮な食材の良さも知っています。飴やソーダは避け野菜や果物などを食すのは良い事です。また、乾燥フルーツの様に良い面と悪い面を持っている食物もあります。乾燥フルーツはいろいろ良いミネラルや栄養素を含んでいますが糖分も多く含んでいて歯にくっつきやすいので虫歯の原因になりえます。

私はあまりこれもあれも絶対にいけないというよりも今いる環境の中で出来る事はして甘いものも適度に楽しむのは良いと思います。ただ毎日常に歯を磨きフロスをして下さい。また、加工された近代食の栄養度はわかりずらいので、もし食生活が良くないと思われましたらビタミン栄養補強剤を摂ってください。プライス先生はちょっと変わった意見もいろいろ持っていたので彼の著物を全部うのみには出来ないのですが、“生命があらゆる面で十全であるためには母なる大自然に従って生きなければならない”と書かれています。   

 

 

 

 

 
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