ドライマウス(口腔乾燥症) November 2011


以前ニュースレターで唾液の重要性について書いています。(唾液はとても大事 December 2009の記事です。)その時にも触れましたが、今回はドライマウスについてもう少しくわしく書かせていただきます。

唾液には浄化作用、抗菌作用、そして再石灰化作用といろいろな力があります。従って、唾液の量が減ってしまうと、口内のバイ菌は増え、虫歯と歯周病になりやすくなります。その結果、口臭がでてきますし、単に口内が乾いている事で、食事がしにくい、口の中がねばねばする、味覚がおかしいなどいろいろな症状がでてきます。唾液の分泌が多く減っていればすぐにわかりますが、ある程度だけ分泌が下がっている場合だと気がつかないかもしれません。しかし、虫歯や歯槽膿漏の問題が悪化する前に気にしていただきたい事です。

ドライマウスの原因はいろいろあります。歳をとってくるとやはり唾液の分泌量は下がりますし、ストレスも唾液分泌量を減らします。しかし、それにともない、いろいろな薬が口内を乾かす原因になっています。前にも書きましたが、抗うつ薬や睡眠薬、降圧薬、抗ヒスタミン剤などたくさんの薬が唾液を減らす副作用を持っています。市販の薬、処方する薬も、普通の風邪薬もこの副作用を持っているものが多いのですが、特別な時だけに服用する場合はその時限りですからあまり気にしないでも大丈夫です。しかし、毎日定期的に何かしらの薬を服用されている方は気をつけて下さい。いろいろな種類の薬がいろいろな副作用を持っています。また、がんの放射線治療や化学療法などで、唾液腺の働きが衰える事もあります。そして、いろいろな病気も唾液分泌量を下げます。特に唾液分泌量を減らすシェーグレン症候群という病がありますし、それと共に糖尿病や高血圧なども唾液の分泌を減らす原因になります。たばこは口内を乾燥させる事を助けてしまいます。また、アルコールも口内を乾燥させます。

しかし、ドライマウスの対応策はいろいろあります。食事をする際、良く噛んで唾液の分泌をうながす事が出来ますし、食後もシュガーレスガムを噛む事によりもっと唾液の分泌をうながせます。また、もしも部屋が乾燥している場合は加湿器を使う事が出来ます。単に口や舌を動かしてストレッチをすることだけでも唾液腺を刺激してくれるので、口の中が乾いている気がしましたら試してみて下さい。やはりたばこは避けていただきたいです。そしてアルコール飲料もそこそこにして下さい。虫歯と歯槽膿漏の予防に関しては、ドライマウスの方は特に気をつけて下さい。毎日の歯磨きとフロスを良くして下さい。そして、定期的に歯医者さんで6ヶ月もしくは3ヶ月ごとには検診とクリーニングをして下さい

また、ドライマウスの方用のマウスリンスや口内スプレーなども市販されているので使ってみて下さい。代表されるもののバイオティーン(Biotene)マウスリンスには唾液の中の抗菌成分とそれを助ける成分などが配合されています。そして、もし歯茎が乾いてしまっている場合はそこにビタミンEのオイルを塗ることが出来ます。カプセル状のビタミンEを開けて中に入っている液体を歯茎に塗る事によりそこをカバーして守ってあげる事が出来ます。ビタミンEには酸化を防止する効用があり、よくこのビタミンはスキンローションに配合されています。そして、出来るだけ口ででは無く、鼻で息をすることも大事です。

唾液の分泌が減っている方だけでは無く、誰にも大事な事なので、皆さんやはり歯と歯茎の手入れを良くして下さい。

 

 

 

 

 
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