お子さんの歯磨き   June 2014

6月15日の父の日おめでとうございます。お父さんの皆さんお元気でいて下さい。ところで、日本ではつい最近まで6月4日は6(む)4(し)と虫歯予防デーとされていました。今はそれが形を変え、6月4~10日の間は"歯と口の健康週間"とされています。この週にちなみ毎年6月の始めに私は日本語学校のあさひ学園オレンジ校幼児部の歯磨き指導を頼まれボランティアでしています。今年で12年めになりますが、いつも6歳前後のお子さんたちがとても元気です。口内の健康は体の健康にも繋がり、従って歯磨きはとても大事ですので、お子さんたちがなんとなくでも少しでも歯の磨き方、歯磨きとフロスの大切さを大きくなってからも覚えていてくれればとてもうれしいと思ってしています。お子さんの口内の健康はもちろんお父さんお母さんにとっても大事ですから今回はお子さんの歯の手入れについて書かせていただきます。

だいたい赤ちゃんは生後4~5ヶ月ごろからいろいろな物を口に入れて感覚を楽しむ行動をします。そして生後6ヶ月ぐらいにまず下の前歯が生えてきます。このころは歯はガーゼや綿棒でやさしくふいてあげて下さい。まただいたいこの頃には周りの人たちの行動にも興味を示しだすので、親や兄弟が楽しそうに歯磨きをしている所を見せてあげると歯磨きに対してポジティブな印象を持たせてあげる事になります。下の前歯の次には上の前歯が生えてくるのですが、この上の前歯が4本でてきたあたりからはガーゼだけでなく歯ブラシも使い、歯ブラシにじょじょに慣れさせて下さい。歯ブラシもガーゼも軽くやさしく細かく動かすというふうにして下さい。

その後1歳半~2歳ぐらいまでには4~6本だったのが16本ぐらいになっていきます。この際、最初の奥歯(第一乳臼歯)が生えてきたら、奥歯の噛み合う部分のでこぼこした所は歯ブラシでないと良く磨けないので、歯ブラシを使って下さい。またその一つ奥の第二乳臼歯が生えてきたらフロスも使いだして下さい。3歳ぐらいには乳歯全部20本ほぼ生えそろっています。

1歳半~2歳ぐらいには自分でする歯磨きに慣れるようにお子さんに持ってやらせ、しかし完全には自分では磨けないので、必ず親が仕上げ磨きとフロスをして下さい。そして、3歳ぐらいになると自分で歯磨きをやりたがるようになる事が多いですが、まだ必ず親が仕上げの歯磨きとフロスをして下さい。親が子供の歯磨きとフロスをする場合、口の中が見やすく、子供の頭が固定される姿勢が良いので、正座をした膝の上に子供の頭をのせて子供を仰向けに寝かせて磨く"寝かせ磨き"は良い方法です。また、子供が大きくなってきて"寝かせ磨き"が難しくなってきたら、親も子供も立って親は子供の背中に向いている状態で、後ろから子供の顎を利き腕でない腕でささえ、子供に顔を少し上に向いてもらい磨く"立たせ後ろ磨き"も良い方法です。

6歳前後には6歳臼歯と言う永久歯が乳歯の奥に生えてきます。この歯は一番奥で、磨きにくい所にあるので、奥まで歯磨きをする事に気をつけて下さい。子供は一歳前から親を見て真似をしますから、親が一緒に歯磨きをして歯磨きをする所を見せてあげて、そして子供が磨いた後に親が子供の歯磨きの仕上げをするという事は理想的です。また、1歳半~3歳ぐらいは歯ブラシを口に入れたまま遊んでいて転んで大きなけがをするという事もあり得ますからこのころは親の監視のもとに歯ブラシをさせて下さい。だいたい4歳ぐらいになると子供は自分で良く歯を磨けるようになり、6~7歳では大部分の子は自分で歯磨きとフロスを出来ますが、親の歯磨きチェックは6歳臼歯もあるので、6~7歳ぐらいまでは必ずしていただきたい所です。お子さんの歯磨きは子供の成長に合わせて、あせらずに歯の生え方を診ながらガーゼ磨きから始め、じょじょに歯ブラシになれさせてあげてください。

歯磨き粉はつい最近まではフッ素入りのものは2歳ぐらいまで使わない事をアメリカでも日本でも推薦されていたのですが、今年2014年になって、アメリカのAmerican Dental Association は考えを変え、歯が最初に生えてきた時からフッ素入りの歯磨き粉を使う事を推薦しています。ただ、2歳以下の子には歯磨き粉の量は歯ブラシの上の半分ぐらいに薄く平たく塗るだけととても少量を使う事を勧めています。実際は2歳以上の子でも大人の方でも歯磨き粉の量は歯ブラシの上にグリーンピー一粒ぐらいの量で充分です。フッ素入りの歯磨き粉はもちろん歯に良いのですが、2歳ぐらいまでは水で濯ぐことが出来ず歯磨き粉を全部呑み込んでしまい、それが毎日だとフッ素の摂りすぎになってしまうという考えだったのですが、いろいろな研究データに基づいてとても少量のフッ素も乳歯の虫歯予防になり、しかも非常に少量なので、呑み込んでも問題がないという結論からこうなりました。大事なのは適量に使うと言う事です。

お子さんだけでなく、みなさん口内の健康そしてそれにつながっている体の健康のために是非毎日歯ブラシとフロスをして下さい。歯磨きとフロスの仕方を復習されたいと思われましたら当医院のホームページ上の 歯磨きの基礎 January 2009 をお読み下さい。もちろん歯医者での定期的なクリーニングも大事ですからそのためにはお電話下さい。また治療が必要であれば悪化するのを待たずにお電話下さい。

 

 

 

 

 
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