サンクスギビングデーなどに行われる宴会から歯を守る   November 2014

アメリカでは11月の第4木曜日がサンクスギビングデー(感謝祭)です。この祝日はイギリスからアメリカに移住してきたピルグリムと呼ばれた人たちが1621年に収穫を感謝し祝う宴会を開いた事から始まったと言われています。そして今現在アメリカではこの日は親族や友人が集まる大きな食事会をする日で、とても大事な家族行事のひとつとされています。この日はターキー(七面鳥)を食べる日ともされています。この行事はアメリカで育って住んでいる人たちには普通の事に感じるものですが、日本で育っているとアメリカ独特の文化と行事と感じられるかと思います。私自身はアメリカの生活が長いので、ターキーをおいしいと思って食べています。それはそうと、何事も感謝する事はとても大事です。私にはこの歯医者という仕事についている事は感謝です。簡単な仕事だとは思っていませんが、人助けになるもので、良い患者さんにも恵まれ、とてもありがたいです。これからも良い治療をする事を心掛けさせていただきます。さて、今回はサンクスギビングデーにちなみ、またこれからクリスマス会、日本的には忘年会、そして新年会などといろいろな集いでの食事会が多くなる事を考え、その際の歯と歯茎の健康の面で気をつけてできる事について書きます。

まず簡単にできる事はいろいろな集いの食事の際、水を飲むと言う事です。当たり前のような事のようですが、水は中性ですので、食物が酸性だった場合は酸を弱め、またいろいろな糖分や炭水化物を流してくれます。たかが水ではありません。つい最近ある困った研究データが発表されました。ソーダやジュースなどの酸の強いものを飲んだ際、唾液が酸を中和してくれるのを30分は待ってから歯を磨いていただきたいと前にも書いていますが、この最近のデータではソーダやジュースは飲んでから30秒以内に歯にダメージを与え、このダメージからは唾液が中和しても歯は完全には治らないという結論が出ています。つまり酸が強すぎるのです。もちろん中和するのを待たないで歯を磨いてしまうともっとダメージがあるので、歯を磨くのは待っていただきたいのですが、つまりソーダやジュースは飲むたびに歯には悪いのだと言う事です。もちろんこれはミクロの世界の事で、ある程度は歯を唾液が中和する際に表面をちゃんともとに戻しますし、本当にダメージが見えてくるのは何回もダメージが重なった後の何年も先の事です。何も酸性のものを口に入れないという事は不可能に近いですし、すごく気にしてはいただきたくないです。しかし食事の際、わざわざソーダやジュースなどを飲むよりも、水を飲んでいただく事が多ければ多い程歯にはとても良いです。また、赤ワインは歯茎には良いものではあるので、暴飲暴食は良くありませんが、適度に飲んで下さい。お茶も歯と歯茎に良いので飲んで下さい。

そして、外に呼ばれ食をする際、フロスを持ち歩く事は歯と歯茎の掃除のための一つの良い方法です。歯ブラシを持ち歩く事は出来なくはないですが、ちょっとやりにくいかもしれません。フロスであると入れ物が小さいので、持ち歩く事が簡単に出来ます。そしてどこで食事をしても食後に出来る時にバスルームなどで、フロスをしていただけると歯と歯茎にはとても良いです。また、自分の家の中ではフロスをいろいろな所に置いておいてどこでも使えるようにしておく事も出来ます。

もちろん、当たり前の事ですが、宴会があっても無くても朝晩と歯磨きをする事は毎日していただきたいです。フロスも一日に一回はして下さい。この簡単な毎日の繰り返しが本当に一番の歯と歯茎の健康のための予防の基礎です。また、歯の磨き方は前にも書いていますが、ひとつ大事な事を復習させていただきます。歯を磨く際、歯ブラシを歯茎に45度にして、ちょうど歯と歯茎の境目あたりをちょこちょこという感じに磨く事をとてもお勧めします。この歯茎と歯の境目から歯垢をとってあげる事はそこからの虫歯の予防、しかも歯槽膿漏の予防になります。この歯と歯茎の境目のところは歯茎が下がってしまうと、歯の根の部分が見えて来てしまい、歯根はその上の歯を覆っているエナメル質よりも柔らかく、虫歯になりやすくもあります。また、エナメル質さえも歯根と歯冠の境目では薄くなっているので、ダメージが大きくなりやすいところです。しかも歯と歯茎の間にバイ菌がまず入っていくところなので、歯槽膿漏に繋がる箇所です。ただ、磨く際に横に強くはしないで下さい。これをしてしまうとこの弱いところが削れてしまいます。しかし、毎日歯と歯茎の間に歯ブラシを45度にしてちょこちょこと磨いて歯垢を取り除くことは本当におすすめです。電動のものでも歯茎に45度にしてこの場合は電動のものに磨かせ、自分ではごしごしと歯ブラシをたくさん動かさないでして下さい。

毎日の生活の中で、私達はいろいろなストレスを体全体としかももちろん歯にも与えています。何も酸性のものを食べない、飲まないとか、糖分は摂らないと言う事は不可能に近いです。しかも顎で噛む力はとても強く、この力だけでも歯は削れていきますし、また弱まってくると割れてしまう事もあります。したがって、生きていて歳をとっていくとどこかでこのダメージは見えてきます。もちろん手入れや食生活が良ければ良いほど、ダメージは少なくなりますが、年月がたってもダメージが無いという事はあり得ません。特別な宴会や会食がある時はもちろんですが、そうでない時にもいつも毎日の歯の手入れを良くして下さい。そして歯医者での定期的なチェックアップとクリーニングも是非して下さい。歯と歯茎のメンテナンスまた治療のためにはお電話下さい。

 

 

 

 

 
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