タバコは歯茎に非常に悪い   September 2015

タバコは体に悪い事は皆さんご存知だと思います。また、タバコには200種類ぐらいの有害物質が含まれています。そしてタバコに入っているニコチンには依存性があり、つまり喫煙を止められなくするようにすることもご存知だと思います。ところが、それと共にニコチンは歯茎にとても悪影響を与えます。そこで、今回はタバコの歯茎への害につてくわしく書きます。

ニコチンは体の免疫物質を抑制します。つまり、細菌やウィルスに歯茎が対応できないようにします。そして、それに伴って、ニコチンには血管を縮小する作用があります。従って、歯茎に血が少ししか届かず、出血を抑えるのですが、この事はつまり抑えられた免疫力をもっと失くします。体を守るための物質が血液を通して歯茎には少ししか届かず、血流にあるはずの酸素の量も歯茎から少なくしてしまい、酸素のきらいな歯槽膿漏の細菌にはとても良い環境にしてしまいます。そして、ニコチンは歯茎の細胞を増殖させなくもします。従って、口内では細菌に侵され歯周病になってしまうと、出血は見られないが、細菌はどんどん繁殖し、患者さんには自覚が無いままどんどん歯茎、そして歯槽骨さえも無くなってしまうと言う事が起こります。つまり、喫煙は歯周病の大きな危険因子なのです。

しかも、タバコを吸っていると、本来の歯周病の治療である麻酔をして深くする歯と歯茎の間のクリーニングの効果が減少します。いくつかの研究データがあり、みな同じ結果を出しています。喫煙していない人、そして喫煙を辞めた人にはとてもこのクリーニングは効果があったのですが、喫煙している人には効果は他のグループに比べるとずいぶん少なかったのです。つまり、喫煙していると、歯茎と歯の間から細菌を取り除いても、治ろうとしないで、かんたんにまた細菌を住ませてしまうのです。免疫力が少なく、細胞を新しくは作らず、血流も少ないので、当然な結果とも言えます。

しかし、タバコを吸うのを辞めると, 歯茎への血流、そして免疫力は5日から2週間ぐらいでタバコを吸っていない人と同じレベルまでに回復する事も研究で解っています。わりと早く回復するので、とても良いのですが、喫煙による蓄積されたダメージがあります。1968年からアメリカで35年間かけて調べた研究データがあり、この研究では非喫煙者、前喫煙者、喫煙者の3つのグループの人たちの歯の数と歯周病のレベルを毎年診ました。研究結果は喫煙を辞めるとじょじょに歯を失うリスクは減っていき、13年から15年後には非喫煙者と同じになるというものでした。従って、歯茎、そして歯を失うリスクの事を考えると喫煙は今すぐにでも辞めるべきといえます。

もちろんたばこには歯茎への悪影響以外に口腔がんにするリスクがあり、また体内のいたるところに害を与えます。しかも周りの人が煙を吸ってしまうとその人たちにも害を与えます。従って辞める事はとてもお勧めです。ガム、ニコチンパッチ、そして医師との相談といろいろして下さい。たばこを吸っていてもいなくてもやはり基礎の毎日の歯磨きとフロスそして歯医者での定期的なクリーニングは大事です。ただ、喫煙者であれば歯周病、そして歯の損失のリスクが非常に高いので毎日の手入れを出来るだけ良くしてそして普通より多く定期的な歯医者でのクリーニングをして下さい。 3ヶ月ごとには歯医者でのクリーニングをしていただきたいです。もちろん禁煙がベストです。みなさん、誰でも検診、クリーニング、そして歯と歯茎の治療のためにはお電話下さい。

 

 

 

 

 
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