お菓子の食べ方と歯磨きの理 February 2017

2月14日はバレンタインデーです。日本では独特に女性から男性にチョコレートをあげる日になっていますが、アメリカではどちらからもあげる事が出来、チョコレートも花もカードも皆OKです。従って、アメリカに居るからという事で、旦那さんが奥さんに花をバレンタインデーにあげるのも良いと思います。もちろんアメリカでもこの日のためにチョコレートがいろいろな店で目立つ所におかれます。チョコレートだけでなく、いろいろなお菓子は歯のためには食べ方に気をつけていただきたいですし、また、虫歯の予防を考えると歯を磨く事にも気をつけていただきたいので、今回はこの二つの事柄について書きます。

チョコレート、飴、そしていろいろなお菓子は食べると虫歯になりやすくなるという事は誰もが知っていると思います。しかし、糖分を口に入れないでいるという事はとてもむずかしいです。そこで、食べ方で注意していただきたい事があります。箱詰めの何個かチョコレートが入っているものをプレゼントで頂いたとします。この中から一粒を食べると、食後20分から30分の間は口内が酸性になります。同じ時に2粒、3粒とチョコレートを食べても同じに食後20分から30分の間口内が酸性になります。しかし、一日中じょじょにここで一粒、30分後に一粒、また少し待ってから一粒と食べると、その際に口内が20分から30分の間酸性になり、つまり口内が酸性である時間が増します。この酸が歯を溶かし、穴をあけて虫歯をつくってしまうので、だらだらと一日中続けてお菓子を口に入れてしまう事はとても歯に悪いのです。同じ理由で、間食としてお菓子を食べるのと、夕飯を食べた時にデザートとして同じお菓子を食べるのでは、夕飯と共に食べた方が虫歯になり難いです。また、お菓子を口に入れている時間の長さにも関係します。長い間口内に飴を入れたままにしたり、キャラメルなど歯にくっつきやすいものをそのまま歯についた状態にしてしまうと、それだけ口内が酸性でいる時間が増します。同じ理由でソーダをだらだらと飲む事はソーダ自身が酸性なのと共にソーダ内の糖分が虫歯菌に酸をつくらせる素になるので、歯にはとても良くありません。口に糖分を入れると、歯にくっついている虫歯のバイ菌がこれを食べ、その際に酸を作り、そしてこの酸が歯を溶かして虫歯をつくります。そして、この酸による歯へのダメージはちょっと1回だけなら、唾液が歯を修復するのですが、回数がましたり、長い間口内が酸性になったりしてしまうと、修復が間に合わなくなり、歯に穴が開いてしまうのです。つまり、お菓子をだらだらと食べる、また一日のうちに何回も食べると言う事は歯にとても悪いので,できるだけ避けてください。

もちろん、この虫歯のできる仕組みが解っていれば、虫歯の予防に繋がる事柄がもう一つ当たり前になります。虫歯のバイ菌が最初から歯にくっ付いていなければ、糖分を口に入れても、酸は作られないのです。バイ菌を歯の表面から取り除く事が、歯を毎日磨く事の基礎的な理由です。つまり、歯磨きは食前にしておく事がとても大事なのです。食後に歯を磨くという事は特に日本人の方だときれいにするという考えで、している方が多いようですが、この事は気をつけてする必要性があります。虫歯菌がきっと歯の表面にいると思われましたら、または酸性のものを食べたか飲んだりした場合は20分から30分待ってから磨いて下さい。口内が酸性である時には歯は微量に溶けていてこの際に溶けた分子たちは歯の表面に浮かんだ状態になります。その時に歯を磨いてしまうと、この溶け出た分子が取り除かれてしまうのです。取り除かないでおけば、口内が唾液によって中性に戻った時にこの溶けた成分は歯に戻るという事が起こります。ミクロの世界では歯の表面に酸がつくと、とても少量ですがカルシウムとリンが溶け出ていて、酸が20分から30分後に唾液で中和された時歯の表面にまたこれらの成分が戻るという事をしています。この事は毎日起こっていて、この仕組みが歯の表面のエナメル質の量と硬さを保っていて、つまり歯の修復でもあるのです。もちろんミクロの世界の事なのですが、大げさに言えば、毎日食後すぐに歯を磨いてしまうと歯が少量ですが、無くなってしまいます。とても微量の事なのですが、10年、20年と時が立った時に歯が薄くなっている、またなぜか冷たいものがしみるという症状がでてきます。従って、食後すぐには水で濯ぐ、また歯と歯の間に挟まった食べ物をとるためにフロスをするというところまでにして、歯ブラシを使う事は20から30分待ってください。実際は食後の事を気にするよりも、本当にしていただきたい事があります。寝る前と起きた時に磨く事です。寝る前に最後に口に入れる物は歯ブラシ、歯磨き粉とフロスにして下さい。これは寝ている時は唾液の分泌が無くなるので、虫歯菌がとても繁殖出来る時だからです。そして起きた時に磨いて下さい。これは寝ている際に繁殖していたバイ菌を歯の表面から取り除き、つまり一日の始めに歯の表面から虫歯菌を出来るだけ失くしておくためなのです。虫歯菌は取り除いてもすぐに歯にくっついていき繁殖するのです。この2回の歯ブラシは大事な基礎としてとても良くして下さい。歯ブラシとフロスの方法はホームページ内の 歯磨きの基礎 January 2009 に記載してあるので、お読み下さい。

人は毎日している事は普通にあまり考えずに出来る習性を持っています。歯を磨く事や同じ仕事に通う道順などは深くどうするかを考えて行動をとっているわけではありません。従って、毎日歯磨き、フロスを良くする事を本当に習慣として身につけていただけると、必ず良い虫歯の予防になります。そして、チョコレート、飴などお菓子はだらだらと食べる事は避けて下さい。もちろん、6ヶ月ごと(場合によっては3ヶ月ごと)の歯医者での定期検診とクリーニングをお勧めします。また、虫歯と歯槽膿漏の早期発見、早期治療を本当にお勧めします。検診、クリーニング、治療のためにはお電話下さい。

 

 

 

 

 
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