6歳臼歯を大切にして下さい July 2017

歯医者であると普通に解っている事があります。大人の方の歯を診て、何かしら詰め物か被せ物で治している可能性が一番高い歯は、「第一大臼歯」です。おいおいそんなに簡単に言えてしまうのかと思われるかもしれませんが、そうなのです。この事は、大人の方も子供の方も気にしていただきたいです。従って、今回は、第一大臼歯(「6歳臼歯」とも言います)について書きます。

私たちの乳歯が永久歯と生え換わるのは、6歳ぐらいから12〜13歳の間に徐々に起こります。その中で最初に生えてくる永久歯は、その名のとおり、6歳臼歯、そして真ん前の前歯です。前歯は良く見えるので、生え換わりが簡単に解ります。しかし、6歳臼歯は乳歯の奥に生えます。つまり、乳歯と生え換わるのではありません。私たちの顎は、背が高くなるのと同時に大きく発達します。そのため、永久歯は乳歯よりも大きい歯であり、また数も乳歯より多くなります。そして、6歳臼歯は、つまり第一大臼歯の事で、この歯は口内で見ると、奥歯の大きな噛む面積のある歯です。大臼歯にはこの第一大臼歯とその後ろに生えてくる第二大臼歯とがあり、その後ろには第三大臼歯である親知らずがありますが、親知らずは大体うまくは生えてきません。ちなみに、第二大臼歯が生えてくるのは、12〜13歳ぐらいになります。もちろん大臼歯は、食物を噛み砕くために使う、とても大事な歯です。

しかし、6歳臼歯は6歳ぐらいに乳歯の奥に生えてくるため、うまく歯磨きをしづらい歯でもあります。まず一番届きづらい所に顔を出します。お子さんからすれば、今まで歯が無かった奥の方に生えてくるため、前までは持っていかなくて良かった所まで歯ブラシを持っていかないといけない事になります。一番奥にあるだけでなく、最初は乳歯よりも低い歯茎に近いところから顔を出してくるので、親からしても見えづらい歯でもあります。つまり、6歳ぐらいの時にとても歯磨きをミスしやすい歯なのです。しかも、最初に顔を出してきた時にはまだこの永久歯は完全には出来上がっていない状態でもあります。従って、虫歯になる可能性がとても高い歯です。そもそも、6歳から顔を出しているというだけでも他の永久歯よりも永く口内に見えているので、虫歯になる可能性が高いわけです。

6歳ぐらいであると、自分で歯磨きもフロスもできるようになってきますが、この6歳臼歯の事を考えて、お父さんかお母さんは歯磨きをしている時にチェックをして、必要であれば歯磨きを助けてあげて下さい。つまり、小学生低学年であればもう観ていなくても良いとは考えず、歯磨きとフロスをしているところを観て、またはいっしょに歯磨きをして、奥まで歯磨きができている事を確認して下さい。もちろん、歯磨きを良くできていれば、ほめて下さい。そして、奥歯の6歳臼歯はチェックをして、もし必要であれば、お父さんかお母さんが磨いてあげて下さい。お父さんかお母さんが子供の歯を磨く時には歯ブラシは鉛筆やペンを持つようにしてした方がやりやすい場合があるので、試してみて下さい。もちろん歯ブラシは、お子さんようの小さめのものを使って下さい。

6歳臼歯、つまり、第一大臼歯は本来とても良く使う歯でもあります。従って、生えてくる時だけ特別に気にしていればいいわけではありません。私たちの噛む力はとても強いものです。そして奥歯には一番力が加わります。つまり大臼歯はそのために大きくできています。しかし、それでも長い年月の間毎日使っているわけですから、いつか歳をとった時に歯の一部かもしれませんが、割れてしまう可能性があります。噛む事は食べるために必要ですからしないわけにはいきませんが、歯が虫歯や歯槽膿漏で弱ってしまっていると、噛む力がもっと歯を弱めてしまいます。従って、6歳臼歯は大人になってからもずっと大事に良く手入れをして下さい。

もちろん、第一大臼歯だけを大事にするのではなく、口内の歯全体を大切にして下さい。噛んで良く食事ができる事は私たちの健康に欠かせません。みなさん、子供の時から、また大人になっても、いつまでも歯をとても大事にして下さい。歯磨きとフロスを毎日良くし、歯医者さんでの定期的な検診とクリーニングもしてください。また、歯や歯茎に問題があったら早めに治して下さい。検診、クリーニング、そして治療のためにはお電話下さい。

 

 

 

 
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