定期検診と定期クリーニングの目的 May 2018

定期検診と定期クリーニングの重要性について前にいろいろ書いています。特に 定期検診の利点 March 2017 また  歯医者での定期的なクリーニングとチェックアップ January 2013 などは興味があればホームページ上でお読みください。定期的な検診とクリーニングはとても理にかなっているので、今回は定期検診についてのデータをいくつか紹介し、なぜ私はとてもする事をお勧めするかをデータを通してお知らせします。

もちろん、定期検診をしていれば、虫歯や歯槽膿漏は初期に見つける事ができるので、それだけ簡単に治せます。また、定期的な歯のクリーニングも自分での毎日の歯磨きでは取れていないばい菌バイオフィルムを取り除き、それだけ歯と歯茎を健康な状態に保てます。当たり前すぎて、こんな事に対する研究やデータがあるのかと思いがちですが、あります。スウェーデンで1992,1997,2002,2007年と5年ごとにデータをとった研究があります。この研究では1992年に50歳だった方たちがそこから5年ごとにどれだけ定期検診とクリーニングをしていて、そしてどれだけ歯を失ったかを調べました。人によっては定期検診をきちんとしていて、人によってはたまにだけしていて、また全然していない人もいました。当然の結果が見えたのですが、定期検診をしていればしているほど失う歯の数が少なかったのです。

また、歯を失う年齢に関してもデータがあります。日本の厚生労働省は何年かごとに日本人の歯の数を調査しています。これ本当なのです。このデータで簡単に診える事がだいたいの人が歯を失くし始めるのが45歳あたりという事です。歳をとったら歯は失くすものだと考えないで下さい。80歳でも歯が全てある方はたくさんおられます。しかも日本人の平均寿命は80歳を超えています。実際虫歯も歯槽膿漏も時間をかけて進行します。放っておいて、手遅れになるのが診えてくるのが45歳あたりなのです。以前書いた記事で  虫歯も歯槽膿漏も大部分痛く無い!? September 2012 をよろしければホームページ上で読んでいただきたいですが、実際大部分虫歯も歯槽膿漏も痛くはないのです。従って、痛くなるのを待つのではなく、定期検診で問題を見つけた地点で治しておく事は賢明です。また、じゃあ45歳まで気にしないとも思わないで下さい。歳をとってから歯をたくさん失くして後悔します。

実際、日本はアメリカやスウェーデンに比べると定期検診に関する意識が遅れていると考えられています。日本の歯科グッズで良く知られているライオン株式会社が2013年にした調査があります。この調査では日本で1年間に歯の検診を受けていない人はだいたい60%、アメリカとスウェーデンはだいたい30から35%というデータが出ています。もちろんアメリカもスウェーデンも1年に1回か2回は検診を受けている人が多かったのです。

しかし、良いデータもあります。日本歯科医院会の調査が2011年と2016年にあり、この調査では日本人の歯科受診のきっかけの理由が定期検診だった人の率は2011年には20%だったのが、2016年には32%になっています。また前に伝えた日本の厚生労働省の調査でも2011年と2016年を比べると、80歳の時の一人平均歯数は2011年には14本だったのが2016年には17本になっています。つまり良い方向に進んでいます。私は本当にこのまま定期検診とクリーニングが普通にするものという考えが日本でも広まり、定着する事を願います。歯医者に行く目的は悪いところを治す事が主なのでは無く、歯をできるだけ長く持たせる事であるのです。

いつも書いていますが、定期検診とクリーニングは普通には6か月ごとにする事をお勧めしています。歯槽膿漏に一度なってしまった事がある方であれば3か月に一度はする事をお勧めします。もちろん、検診、クリーニング、また治療のためにはお電話ください。

 

 

 

 

 
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