精製された炭水化物は歯に悪い November 2018

精製された炭水化物と言うと、なんだそれはと思われるか、知っているよと思われるかでしょう。簡単に白パン、白米、パスタ、うどん、ケーキ、ビスケット、煎餅など皆精製された炭水化物なのです。だいたいの方は玄米の方が白米よりも体に良い事は知っていると思います。実際は精製された炭水化物は虫歯や歯槽膿漏にもなりやすくする食物なのです。ただ、炭水化物は体に必要な栄養素でもあります。従って、今回はこの精製された炭水化物について少し詳しく書きます。

つい最近、33の研究をまとめた記事がJournal of Dental Researchにて発表されました。この研究すべての中から明らかに見えた事がひとつありました。精製されたデンプン(すなわち炭水化物)は人の歯を虫歯にする可能性をとても高めるという事でした。実際炭水化物は糖分で、私たちの体には糖分は必要なのです。ただ、普通精製していない場合、糖分は大きく繋がっていて、しかも食物繊維やビタミンやミネラルも一緒になっていて、すぐには消化されないのです。しかし精製されているものは簡単に小さな糖分に分解されてしまいます。つまり、精製してある事によって、口内で簡単に分解して、虫歯菌が食べられるものになってしまうのです。本来、炭水化物は唾液内のアミラーゼという酵素によって、少し分解され、それが、胃や腸でもっと分解され、つまりある程度時間をかけて血流にはいれる糖分の大きさになるのです。ところが、精製されていると口の中で多くのものが虫歯菌でも食べられる糖分になってしまうのです。もちろん、虫歯菌は糖分を食べ、その際すぐに酸を出し、この酸が歯を溶かし徐々に穴を大きくして虫歯にするという事がおこります。

精製された炭水化物の摂取は虫歯になりやすくするという事はわかりますが、それと共に歯周病にもなりやすくします。口内ですぐに影響を及ぼすのでは無いのですが、血糖値をすぐに上げてしまう食物はもちろん体に悪く、簡単に言えば体が炎症を起こしやすくします。この事はもちろん歯茎にも影響を与え、つまり歯茎も炎症を起こしやすくなるのです。いろいろな食物にはグライセミック指数という食べた時の血糖値の上昇の度合いを表す数値があります。この数値が高いと血糖値も食べてすぐに上がるのですが、精製された炭水化物はこの数値が高いのです。簡単に分解されるので、それだけ簡単に、すぐに体が吸収するのです。私たちの体は血糖値が急激に上がってもそれに対応してくれるのですが、簡単に言えば体には大きな負担となるのです。精製されている炭水化物とそうでないものの良い例が白米と玄米の違いで、もちろん玄米の方がグライセミック指数が低く、しかも玄米には食物繊維、ビタミン、ミネラルも入っていて白米よりももっと健康的なわけです。

糖分と歯周病の関係は他の研究結果でも示されています。American Journal of Clinical Nutrition に2014年に掲載されたある研究では2500人ほどのアメリカの18歳から25歳の人たちが6年間のうちどれだけ糖分を摂取していてどれだけ歯周病になっていたかを調べています。調査の結果は多く糖分を摂っていた人はもっと悪く歯周病になっていたという事でした。簡単に、血糖値が高ければ炎症を起こしやすく、従って、歯周病にもなりやすいし、なってしまうと治りにくいと考えられます。

つまり、糖分は虫歯の素になり、また歯槽膿漏にもなりやすくすると言えてしまいます。精製された炭水化物も同じなのです。ただ、炭水化物は必要な栄養素ですし、食べないわけにはいきません。しかし精製された炭水化物の摂取を少なくすることは出来ますし、玄米や全粒粉の小麦を使った食品の摂取を増やすことは出来ます。皆さん、いろいろ食生活の改善、改良をしてください。もちろん、毎日の歯磨きとフロスも必ずして下さい。歯医者での定期検診、クリーニングも本当にお勧めです。検診、クリーニング、そして治療のためにはお電話下さい。

 

 

 

 

 
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