洗口液とコロナウイルス November 2020

オフィスでのコロナウイルス対策の一つで皆さんにしていただいている事が治療前の洗口液でのリンスです。もし口内にウイルスがいたとしてもそれを殺菌するためです。以前にもニュースレターで書いていますが、もちろん他にもいろいろな対策をしていて、オフィス内は患者さん、スタッフ、そして私自身にもとても安全だと自覚しています。オフィスで使っているリンスはウイルスの殺菌剤の中でもとても優れています。実際はコロナウイルスに対してだけで無く、他のウイルスやバクテリアに対しても良い殺菌作用があります。普通に家で使うリンスとしても良いので、今回はこのリンスを紹介します。

ioRinseというもので、Iodineつまりヨードが入っています。あれ?という事はイソジン?と思われる方がおられるかも知れませんが違います。ioRinseは2017年に市場に出ていて、まだ新しいものなので、今あるデータからするととても良いマウスリンスなのですが、一応可能性的に優れていると書いておきます。イソジンなどのポピドンヨードうがい薬よりも洗口液としては改善されたものです。良いのか悪いのか、日本でニュースになったことが少し関係するので、それについても書きます。今年の8月に、大阪府知事の方が、ポピドンヨード(商品名イソジン)でのうがいがコロナウイルスに効くと発表し、その後このうがい薬が売り切れてしまったという事を覚えている方もおられると思います。私にもアメリカではこのうがい薬が無いのか、またそのかわりになるものはないのかという質問が何人かの患者さんからありました。一応、イソジンのようにポピドンヨード入りのうがい薬はアメリカではBetadineという名であります。しかもポピドンヨード(Providone Iodine)は確かにコロナウイルスを殺菌します。そして、3月ぐらいの中国からのインフォメーションでは歯医者での治療前のマウスリンスで効く可能性があるものは過酸化水素(Hydrogen Peroxide)かポピドンヨード(Providone Iodine)となっていました。なんかポピドンヨードいいのではと思われるかも知れませんが、どんなに殺菌力があったとしてもその薬の効果はリンスで濯いだ箇所だけにあるので、コロナウイルスの感染予防には少しは貢献しますが、このリンスを使っていれば大きく感染防止に繋がるという事ではありません。もちろん、もしコロナウィルスに感染していて、他人に移さないようにというために、誰かと会うちょっと前にポピドンヨード液で口を濯ぐという事は出来ます。歯医者で治療をする直前に殺菌液で口を濯ぐ事も理に通っています。もちろん、喉の奥や器官までは殺菌されなくても口内のウイルスは殺菌されるので、口内の治療時にはとても役だちます。

あれ、でもioRinseはポピドンヨードよりも良いと書いていると思われるでしょう。ヨード、またはヨウ素、はいろいろな種というか形で存在しています。そしてポピドンヨードというものはポピドン(Providone)というものにいろいろな種のヨードが軽く繋がっている液体なのです。ヨードは水には溶けにくく、従ってポピドンというものに繋げる事で液体として使えるようにしてあるのです。ただ、実際は本当に殺菌力のある分子状ヨウ素と呼ばれているヨードの種類は中に少量しか入っていません。一番濃いポピドンヨードでも5ppmほどしか入っていないのです。ppmはparts per millionの訳で10の6乗分の1と簡単には言えます。他の種類のヨードもいろいろ繋がっているのですが、これらのヨードは殺菌とは無関係なのです。ioRinseには違う方法でこの分子状ヨウ素を液体に入れてあり、分子状ヨウ素の量が100ppmあります。しかも甲状腺に問題がある方はポピドンヨードの使いすぎに気を付けないといけないのですが、甲状腺が取り入れるヨードは分子状ヨウ素では無いので、この面でも安全性があります。また、ポピドンヨードは色を付けてしまうのですが、それもioRinseにはありません。一番の良さは殺菌作用がとても優れている事です。100ppmの分子状ヨウ素は30秒口内を濯ぐとほぼ完ぺきにコロナウイルスを殺菌します。ポピドンヨードでは少しウイルスが生き延びます。しかもこの分子状ヨウ素は他のウイルスやバクテリアの殺菌も良くするので、歯槽膿漏や虫歯のばい菌にも効果があるのです。もちろん、2017年からあるのですが、まだ新しく、今あるこのリンスに関するデータはとても良いとまでしか言えません。

私自身はオフィスの安全性を出来るだけ高める事を考えれば、ioRinseの治療前リンスはとても良い選択だと思っています。一応、他のマウスリンスでもコロナウイルスはある程度殺菌する事が出来、また感染予防には皆さんももうご存知のマスクの着用や3密を防ぐ事の方がマウスリンスよりももっと気を付けてするべき事です。しかし、良いものは良いものなので、今回はみなさんにこういうリンスがある事をお知らせします。一応、ioRinseと検索すれば、このリンスを販売している会社がみつかります。または、オフィスにご連絡いただければ、取り寄せる事も出来ます。もちろん、毎日の歯みがきとフロスを良くし、歯医者での定期検診とクリーニングもして下さい。検診、クリーニングそして治療のためにはお電話ください。

           

 

 

 

 
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