

歯の硬さ January 2025 あけましておめでとうございます。今年が皆さんにとってとても良い年でありますように。だいたいの方はご存知だと思うのですが、体の中で一番硬いものが歯の表面のエナメル質です。骨よりも硬いです。硬さと言っても科学的にはいろいろな測定法と数値があるのですが、簡単に破壊に対する抵抗力、または粘り強さと言えます。しかし、凄く硬いのに、虫歯になるし、割れるし、削れてしまうというわけで、つまり、私たちは、歯にすごい負担を加えているのです。いろいろな食物を口に入れ、そしてとても大きな力で毎日噛んでいます。もちろん、毎日歯磨きとフロスを良くしているかも関係します。また、エナメル質は歯の一部であり、他の歯の部分も大事です。そこで、今回はこの歯の硬さと構造を主に考えて、虫歯、歯槽膿漏、また割れてしまう事の予防について書きます。 エナメル質はとても硬いのですが、その中にある象牙質はそれほど硬くなく、柔軟性を持っています。その中にある歯髄は柔らかいです。この中で、エナメル質は歯の歯茎の上に出ている部分を包んでいて、根の部分にはありません。根の部分では薄くセメント質という少しだけ象牙質よりもやわらかいものが象牙質を覆っています。そして、歯のエナメル質の硬さと象牙質の柔軟性は2つの層がうまく歯を割れずらくしてくれています。また、根の部分ではセメント質から歯の周りの骨に向かってたくさんの繊維が届いていて、この繊維たちは全体的に薄い膜になっていて、この膜はちょうど歯根と骨の間のクッションになり歯に加わった力を緩和してくれます。つまり、とても優れたシステムなのです。従って、歯は長く丈夫でいられます。 が、しかし…、それでも、虫歯や歯槽膿漏でやられてしまうのです。しかも、噛む力で割れたり、削れたりします。噛む力の方はだいたい夜寝ている時の歯ぎしりや食いしばりが一番大きな問題で、これは夜寝ている時は力のかけ具合がコントロールされていないという事があり、出来れば寝ている時にするマウスーピースで防御することになります。虫歯に関しては、歯に虫歯のばい菌が歯垢として付着していて、そこに餌(糖分)を与えると食してその際に酸を作り、この事が何回も何回も繰り返されると硬いエナメル質さえにも穴が開くというわけです。もちろん、この穴が次の層の象牙質まで達してしまうと、象牙質の方が柔らかいので、そこからは大きく虫歯が広がります。歯槽膿漏もばい菌が歯垢として、ちょうど歯と歯茎の境目、つまり、エナメル質とセメント質の境目でもある所、に付着してしまうと、歯茎がそこから避けていってしまい、つまり、エナメル質に覆われていない歯根が表れてしまうのです。しかも、ばい菌はいつもいつも粘々したものを作って歯にくっついていくのです。 従って、毎日歯磨きとフロスを良くして、このくっついてくる歯垢を取り除く事がとても大事なのです。前に書いた事がありますが、歯垢とまた食べかすがくっついて残りやすいところは当たり前のように歯と歯の間、歯と歯茎の境目、そして奥歯の噛む面の溝です。歯と歯の間のためにはフロス、ウオーターピック、歯間ブラシと使えるものがいくつかあります。皆、使って良いです。そして、フロスは1日1回はしてください。というかもっとして良いです。そして、必ず歯全体を磨いてください。1日に2回、朝、晩はしてください。 歯と歯茎の境目は厄介なのが、ここは歯茎が下がってしまうと歯根はやわらかいので、削れやすく、また虫歯にもなりやすく、しかも冷たいものが沁みやすいという事です。どうしても、やはりだんだん歳をとっていくと、歯茎は下がっていくという事はあります。出来るだけならないように、本当に若い時からいつも歯磨きとフロスを良くする事が予防ではあります。この部分は歯茎に45度に歯ブラシを当て、歯ブラシを細かく動かして磨いてください。ここは横に大きく歯ブラシを動かす事はしないで、歯ブラシはソフトなものを使ってください。この歯根のところは必要であれば、詰め物で補強します。また、沁みている場合は薬を塗る事も出来ます。 みなさん、歯を本当に大事にしてください。毎日の歯ブラシとフロスを良くして、そして定期的に歯医者での検診とクリーニングもしてください。 検診、クリーニング、そして治療のためにはお電話下さい。
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