チョコレートと赤ワイン 2   February 2015

アメリカと日本では違いはありますが、バレンタインデーといえばチョコレートを連想します。もちろん2月になるといろいろな店でバレンタインデーようのチョコレートが並べられます。ずいぶん前にチョコレートと赤ワインについて書いています。ホームページ内の チョコレートと赤ワイン February 2007 をご覧下さい。この中ではダークチョコレートと赤ワインのプレゼントなどはちょっとしゃれたものでしょうと書いています。両方とも抗酸化成分(Antioxidant)が多量に含まれていて歯茎の健康に役立つという事も書いています。今現在はこれらの成分は虫歯予防にもなり得るとも考えられています。でもだからチョコレートと赤ワインをたくさん摂取して良いという事ではありません。従って今回はこのふたつのものについて今わかっていることを書きます。

赤ワインにはポリフェノールという抗酸化成分が入っていて、これはバイキンが歯にくっつくためのねばねばしたものをつくるのを阻止することが今は解っています。従って、酸化を防ぎ歯茎を助けるだけでなく、歯の表面に虫歯菌が付かない様にしてくれます。実際、ポリフェノールは緑茶、紅茶、またダークチョコレートの中にも多く入っています。他のいろいろな野菜や果物にも入っているのですが、赤ワインには多く入っています。厳密には赤ワインのもとのグレープの皮そして種の中に多く、それが赤ワインの中にも入っているのです。白ワインには少ししか入っていません。では赤ワインはとても歯に良いではないかと思われるかもしれませんが、ワインは酸性のもので、pHは3から4の間あたりで、つまり虫歯菌は歯に付かなくても、ワイン自身の酸が歯にダメージを与えることが出来ます。一応白ワインのほうが赤ワインよりも酸性でしかもポリフェノールの量も少ないので、赤ワインのほうが白ワインよりも歯と歯茎に良いとは言えますが、赤ワインには歯に色をつけてしまう可能性もあります。従って、赤ワインは歯や歯茎の健康のためとは考えず、ほどほどに楽しむという事が一番適しています。

なんだ、つまんないと思われるかもしれませんが、ではチョコレートはどうでしょうか?チョコレートのもとのカカオの中にはいろいろな歯と歯茎の健康に良い成分が含まれています。しかしカカオが70%以上のダークチョコレートでないとこれらの成分はあまり入っていません。もちろんポリフェノールはカカオには多く含まれています。従って、ダークチョコレートは良いのですが、今度は糖分がどれだけ入っているかを気をつけないといけません。

やはり、現実的には赤ワインもチョコレートもたくさん摂取して良いという事では無いのです。しかし、チョコレートのもとのカカオにはポリフェノール以外にもうひとつとても歯に良いと考えられる成分が入っています。実際はカカオの皮の部分に多くあり、テオブロミンとよばれています。このテオブロミンを歯の表面に付けると歯により多くカルシウムとリンが付着するというつい最近の研究結果がひとつあります。エナメル質の表面は大部分カルシウムとリンで出来ていて、つまり、歯の表面をより硬くしてくれます。このテオブロミン入りの歯磨き粉はTheodentと言う名で市販されていてWhole Foods Marketかonlineで求められます。ただ、この研究結果はこの歯磨き粉を作った人たちのものなので、他にデータが無いとはっきりとは効果が解りませんが、もしかするととても優れているかもしれません。ミント味と子供用にチョコレート味があるので、試してみるのも良いかと思います。フッ素は歯の表面を硬くしますがそれ以外に歯を硬くする方法です。

もちろん、ポリフェノールは良いものです。しかし、やはり一番大事なのは基本です。従って、毎日の歯磨きとフロスを良くしてください。定期的な歯医者での検診とクリーニングも本当にお勧めです。検診、クリーニング、そして治療のためにはお電話いただければお助けします。

 

 

 

 

 
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