歯石を油断してはいけない  July 2024

     

暑い中、みなさん、体の健康に気を付けてください。ところで、前に歯石について、歯石とは?February 2023で書いています。よろしければ、ホームページ上にあるので、お読みください。この記事のパート2とも言えますが、もう少し歯石について書きます。でも一応、この前の記事を読まなくても今回のこの記事解ると思います。歯石は歯にくっついてしまう固い物で、取り除かないといけないものと随分前から考えられていて、しかも歯磨きだけではとれません。歯垢と唾液内の成分が一緒に固まって出来上がる物で、実際はこの固まりの中でばい菌は死んでいます。もちろん、本当に歯と歯茎に悪い物は生きたばい菌が中に住んでいる歯垢だと考えられます。そして、歯石はその次に歯茎に悪い物だと普通には考えられがちです。もちろん歯石の表面はざらざらしていて、歯垢が付きやすいですし、変に固い物が歯茎に触っていて歯茎が大丈夫とは考えられません。その中で、やはり歯石は歯茎に悪いという事をいくつかの研究データが示しています。そこで、今回はこの中の2つの研究データを紹介し、歯石除去が大切な事をみなさんに強調してお伝えします。

まず、2008年に内視鏡を使って歯槽膿漏になっている患者さんたちの歯と歯茎の間を検査した研究を紹介します。これ26人の患者さんを診た検査で、この中で歯茎が炎症を起こしている箇所の60%以上には歯に歯石がついていました。そして歯垢だけがあり炎症している箇所はだいたい30%ありました。歯垢が歯茎の炎症を起こさせ、そして歯垢は歯石にもなり、炎症をもっと続けさせると考えられます。簡単に当たり前の事の様ですが、このデータからだけでも、歯石は取り除くべきものと考えられます。

そして、2018年の他の研究データでは歯石そのものが歯茎の細胞を壊して死に至らせているとみせています。えー死ですか?と思われるかもしれませんが、実際は歯槽膿漏で侵された歯茎の細胞たちはたくさん死んでいます。この研究では口外で歯茎の細胞を歯石と一緒にしてどうなるかを診ました。そうすると、細胞たちは歯石を壊そう、除去しようとするのですが、出来ず、逆に細胞たちが壊れ、死んでしまうという事が起こりました。これ、歯石の結晶の形がこの結果にしていると考えられています。でも口の外での実験でしょうと思われるかも知れませんが、口内でも同じ事が起こっていてもおかしくありません。つまり、歯石をあなどってはいけないのです。やはり、歯石は歯槽膿漏に大きく貢献していると考えられます。

従って、歯医者さんでの定期的なクリーニングで歯石を取り除く事はとても大事です。もちろん、この際に歯石を歯と歯茎の間のどこかに残してしまうとそこには炎症が続いてしまう事になります。なぜか患者さんから私がするクリーニングは他のところよりも丁寧に良くしていると言われる事があり、しかし、これはそうするべきなのです。一応、当医院ではこだわって私自身がクリーニングをしています。そして、家で自分でする歯磨きも毎日とても良くして下さい。歯垢を歯の表面から全体的に取り除く事が目標です。歯石も歯垢が無ければ無いほどできないです。もちろん、自分では取り除けなかったところがあれば、それは歯医者さんでのクリーニングできれいにでき、しかも歯石は歯医者さんのところで取れます。歯垢はいつもいつも歯についていくのですが、毎日頑張って歯磨きをしてください。

もちろん、定期検診、クリーニング、そして治療のためにはお電話ください。

       

   

 

 

 

 
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