虫歯は酸の病 May 2013

5月12日は母の日です。子育てにつくしてくれた、またつくしてくれているお母さんたちにとても感謝です。さて、これからお母さんになられる方にはホームページ内の記事の赤ちゃんの口に虫歯菌が多く入ってしまうのを防ぐSummer 2003-1哺乳びん虫歯Fall 2000-2を読んでいただけるとうれしいです。ところで、私は常に考えます。虫歯の予防に出来る事はいろいろあるので、この知識をうまく応用すれば虫歯は無くせるはずだと。また、完全に無くせなくてもずいぶん新しく歯が虫歯になる事を防げるはずです。もちろん、毎日の歯磨きとフロスがとても大事なので、一人一人の方がどれだけ努力をしたいかという事がかかわってきます。また、どういうバクテリアが口内に住んでいるかによってその方がどれだけ虫歯になりやすいかは違います。しかし一人一人の口内の状況に合わせて虫歯予防の対応が出来るので、もし虫歯になりやすい方であればそれだけ多く予防方法を試し、行っていただきたいです。虫歯予防に関してはいろいろニュースレターに書いていますが、今回は特に口内を酸性にする事を防ぐ事について書かせていただきます。

虫歯は歯を酸が溶かしてしまい歯に穴を空ける病です。虫歯のバイ菌が酸を作り、それが歯に穴をじょじょにあけてしまう事なのはみなさんもご存知だと思います。酸性とアルカリ性の値をpH〈ペーハー〉で表す事もみなさんご存知だと思いますが、この中でpHが7.0であれば中性で数値がそれより低いと酸性、そして高いとアルカリ性です。そしてpHが5.5以下であると歯は溶けだします。また、このpHが6.6と4.0の間が一番虫歯の素のばいきんが好むpHでもあります。と言うことは口内のpHが5.5よりも高ければ歯は溶けないので歯は虫歯になり得ないわけです。また反対に5.5と4.0の間はとても虫歯になりやすくしてしまいます。そしてpHが5.5よりも高いと虫歯菌がいても歯は溶けないわけです。しかし、普段の生活の中で口内のpHが5.5よりも下がらないでいると言うことはほぼ不可能です。いろいろな食物や飲み物は酸性のものが多いし、食物に糖分が入っていれば虫歯菌がそれを食し酸を作ります。

しかし、口内が長く酸性のままでないようにする事と1日のうちに口内を何回も酸性にする事を防ぐ事は出来ます。つまり、食後にガムを噛み唾液をたくさん出す事によって酸を中和しやすくする事は出来ますし、また食後に水で口を濯ぐだけでも酸の中和に近づきます。そして、1日のうちに何回も酸性のもの、糖分の入っているものを食べたり飲んだりすれば、その時ごとに口内が酸性になってしまい歯が虫歯になりやすくなってしまいます。従って間食には気をつけて下さい。もちろん虫歯菌が歯の表面に居なければ、どんなに糖分を口に入れても虫歯にはならないので、朝晩良く歯磨きとフロスをする事はとても良い予防です。

ここで、皆さんにいろいろな飲み物のpHを伝えさせていただきます。もちろん飲み物のpHが5.5よりも大きければ歯を溶かす事はありませんし、虫歯菌が酸をつくりpHを下げない限り虫歯にもなりません。しかし、ソーダ、果汁ジュース、スポーツドリンクは皆pHが2.5から4.0の間でしかも糖分も入っているのでこれらは歯を弱めるものです。牛乳は6.7、紅茶は6.3,しかしブラックのコーヒーは5.5とブラックコーヒーはぎりぎりで良くないpHになります。ただこれらの飲み物を口に入れたらすぐに歯が無くなってしまうなどという事ではありませんし、通常口に長い間ふくんでから飲み込むわけでもないので、絶対飲んではいけないのではありません。しかも歯の表面では酸性になると微妙に歯が溶け、しかし酸が中和されると溶け出した分子が歯の表面にもどると言うことが起こっています。従って歯が溶けるといっても自分では解らない量で、虫歯になるには酸で溶け出した分子の量がもとに戻る分子よりも多くないといけないし、また1回これが起きて虫歯になるのでは無く何回も悪い状態が起こり重なってなるものです。よって、気をつけないといけないのは一日のうちに何回も酸性の飲料水を飲んで口内を何回も酸性にしないようにする事です。

水はもちろんpHが7.0で中性なのですが、ボトルに入っている水はブランドによってそうで無いものがあります。中にはpHが4.0のものがあり、良いと思って毎日何回もちょっとづつ飲んでしまうと歯に悪影響を与えてしまう可能性があります。あまりにも種類があるので、どの水が大丈夫でどれが酸性化は全部は解らないですが、中でも知られているものがいくつかあります。Aquafina,Dasani,LeBlue,Pellegrino,Perrier,Smart,VitaminなどはpHが4.0です。Arrowhead,Crystal Geyser,まただいたいのSuper Marketブランドの水は7.0で大丈夫です。また、ボトルの水で無く水道水をフィルターしたFiltered Ionized Alkaline Waterであれば名前のようにアルカリ性にした水でpHが10と虫歯予防には良いものになります。水については水道水にはフッ素が入っているがボトルのものにはだいたい入っていないという事があります。これについては当医院のホームページ内の水道水のフッ素 November 2007に前に書いてあるので是非これをお読み下さい。確かにフッ素は歯を硬くし、虫歯の予防になりますが、どれだけ一人一人の方がしかもどれだけその日によって水道水の水を口に入れているかは異なるので水道水のフッ素はそれだけに頼るのではなく、助けになっているものと考えて下さい。

前に書いた口内の環境 June2010もホームページに載っていますから是非お読み下さい。中にアルカリ性のBaking Soda(重曹)で酸を中和する方法が書いてあります。また、虫歯ではないのですが、食物と飲み物が酸性のものをいつも口に入れているとその酸が歯を溶かしてしまい歯に穴をあけてしまう酸蝕症というものもあります。私たちの歯は簡単には溶けてなくなるものではありませんが、無敵なわけではないので、酸性の食物や飲み物は歯を弱めている、また虫歯になりやすくしいているという事を考えて一日のうちに何回も酸性のものを口に入れる事を控えてください。定期的な歯医者での検診と歯のクリーニングは虫歯、歯槽膿漏の予防、そして早期発見による早期治療に繋がるので、本当にお勧めします。検診、クリーニングまた歯と歯茎の治療のためにはお電話下さい。

 

 

 

 

 
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